音楽 邦画 アイドル

プロフィール

Thin_Android

Author:Thin_Android
Alias:T.A
1964年生の普通の会社員 ♂
「新・桜田淳子を守る会」
自称会員No.1(笑)
thinandroid0525@gmail.com

2017年4月7日 - 「スクリーン・ミュージックの宴」開演!

最新記事

カテゴリ

カレンダー

07 | 2017/08 | 09
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -

月別アーカイブ

最新コメント

検索フォーム

リンク

フリーエリア

2013/01/20 (Sun) 16:25
桜田淳子 リイシュー・アルバム ガイド (16才の感情+9)

16才の感情+9
16sai00.jpg

Viictor Entertainment VICL-62515

発売日/2007年8月22日
オリジナル盤発売日/1974年08月25日

(1) 放課後の冒険
(2) くちづけ
(3) 高校一年
(4) 先生
(5) ひとりの部屋
(6) 小さな姫鏡台
(7) 友達
(8) 明日では遅すぎる
(9) 恋をして
(10) 旅行に行きたい
(11) 夏の記憶
(12) 16才の感情

<ボーナストラック>
(13) 花占い ・・・7thシングルA面(1974年8月25日発売)
(14) 白い貝がら ・・・7thシングルB面
(15) あなたが頬をぶったの ・・・「ベストコレクション76」(1975年11月20日発売 2枚組)収録曲
(16) 月影のくちづけ ・・・同上
(17) まだ子供でしょうか ・・・同上
(18) あきらめて ・・・同上
(19) 初恋時代 ・・・同上
(20) 風の中の恋 ・・・同上
(21) 花占い(オリジナル・カラオケ)

---
(1)・・・ 作詞:宮入和歌子、作・編曲:高田弘
(2)・・・ 作詞:阿久悠、作曲:中村泰士、編曲:高田弘
(3)・・・ 作詞:島田まゆみ、作・編曲:高田弘
(4)・・・ 作詞:吉田千栄子、作・編曲:高田弘
(5)・・・ 作詞:久保和子、作・編曲:高田弘
(6)(8)(12)(14)(21)・・・ 作詞:阿久悠、作曲:中村泰士、編曲:あかのたちお
(7)・・・ 作詞:谷栄子、作・編曲:高田弘
(9)・・・ 作詞:小沢まゆみ、作・編曲:高田弘
(10)・・・作詞:目方敏子、作・編曲:高田弘
(11)・・・作詞:石塚智子、作・編曲:高田弘
(13)・・・作詞:阿久悠(原案:箕島若代)、作曲:中村泰士、編曲:あかのたちお
(15)(16)(17)(18)(19)・・・作詞:阿久悠、作曲:森田公一、編曲:竜崎孝路
(20)・・・作詞:松本隆、作・編曲:石川鷹彦

16sai05.jpg

桜田淳子5枚目のオリジナルアルバムは、集英社「セブンティーン」誌上にて読者から公募した詩の朗読を中心に据えた作品。構成は阿久悠、全ての詩にはBGMがつけられており、全曲とも高田弘が担当している。
本アルバムに形を変えて(後述)収録された7thシングル「花占い」についても、月刊「明星」誌上で公募した歌詞を原案にしており、この時期に集英社とのタイアップを図った企画の一環という事だろうか。

採用された詩については、いずれも当時の女子高校生の日常を瑞々しく認めた秀作ぞろいだ。
厳選されたそれらの詩を表現力の豊さに定評のある桜田淳子のナレーションで綴るのだから、素晴らしくない訳が無い。口さが無い人々からわざとらしいと揶揄された個性だが、何事も外連味無く演じる才能こそが彼女の真骨頂であり、詩の世界の主役が彼女では無いかと思えるほど、情感タップリに聴かせてくれる。
同年代の少女の気持ちを代弁すると同時に、桜田淳子16才の抒情詩とも取れる作品に仕上がっていると言えるだろう。
このアルバムを機に、8作目の「青春前期」までナレーション入りアルバムをリリースし、年々成長していく少女の揺れ動く心情を聴かせ続けたてくれた事も大変興味深い。

尚、それぞれの朗読をサポートするBGMもこれ以上無い程にイメージを捉えており、詩的世界を強力に彩っている。又、リスナーが飽きない様、朗読の合間に歌を挿入し、最後にアルバムテーマを総括した組曲を配置するというバランスの良さも特筆モノの良盤だ。

16sai03.jpg

<オリジナル盤収録曲>

一人で喫茶店に入ることへの好奇心と軽い罪悪感から来る優柔不断な気持ちをユーモラスに表現した(1)は、誰もが経験した気恥ずかしくも楽しい記憶が蘇える良作で、トップを飾るに相応しい作品。またドラマやバラエティで後に証明された彼女のコメディエンヌとしての才能が垣間見れ、こんな時の彼女のセリフはまるで江戸っ子の様な巻き舌が絶好調の証だ。

多感期の少女のメタモルフォーゼへのとまどいを表現した(3)や、嫌いな男性教師を一人でいじり倒す詩が可笑しい(4)は、いかにも女子高生らしい出来に好感が持てる内容。

親友との関係性を綴った(7)は、短い詩の中で人物像がくっきりと浮かび上がる描写力に感心させられ、恋する少女の日記風な(11)は、印象的なフレーズの繰り返しとセンチメンタリティ溢れるBGMが胸を打ち、どちらも(1)に引けを取らない秀作だ。

年下少年との一時の出会いを綴った(11)は、男性視点で聴けば、少年時代の懐かしい情景や憧れだった年上の女の子のことを思い出させてくれ、ちょっぴり切ない気分に浸れるだろう。

(5)(10)についても、高校生にしては出来すぎた詩でメッセージこそ伝わりにくいが、BGMの悲しげな旋律が良質で捨てがたい。

歌入りの曲に目を向ければ、ファーストキス後の揺れる心をモチーフにした(2)や失恋をテーマにした(6)を、明るい調子で屈託無く歌い上げているところが印象に残った。(2)と同様のテーマを扱った8thシングル「はじめての出来事」では、詩の世界観に合った切なさ一杯のメロディーとそれに応えた歌唱がはんなりとした色香を感じさせたが、本作の桜田淳子はまだ子供であると言わんばかりだ。
但し(2)(6)ともメロディーの耳障りの良さが好感触で、朗読間を繋ぐ役割を十分果たしていると言えよう。

結果的に、桜田淳子に対する"阿久・中村コンビ"最後の大仕事になったラストナンバーの(12)は、アイドル楽曲としては大変珍しい組曲形式。
「花占い」(ボーナストラック(13))と同じ歌詞・旋律からスタートし、季節の移り変わりと恋模様を切なく綴ったパート、一週間の出来事をポップに唄うパートへの転調も鮮やかで、タイトルである"16才の感情”をトータルに表現した傑作だ。
「花占い」が本曲に組み込まれた正確な理由はわからないが、3ヶ月毎というアルバム発売ローテーションが何かしらの理由で崩れ、シングルと同時発売になった為の措置ではないかと思われる。

16sai06.jpg

<ボーナストラック>
(13)は、月刊明星の歌詞募集で採用された詞を阿久悠が改変して作成された7thシングル。作曲は森田公一氏から再び中村泰士氏に戻っているが、「黄色いリボン」と本作の製作時期が発売順だったのかは定かではない。
公募作品ながら「花物語」を踏襲した様な構成と、ゆったりとした曲調は大きなヒットには繋がらなかったが、恋愛に対して奥ゆかしかった彼女らしい純情さが滲み出た魅力的な作品だ。

(15)~(19)は「ベストコレクション76」の4面に収録されていた新録曲。
1975年公開の東宝映画「花の高2トリオ 初恋時代」の主題歌をソロで歌った(19)がキラータイトルだと思われるが、他の曲も平均点以上で良作揃い。「ベスト・コレクション」シリーズについては、何度も言っている様に、別の機会に紹介させて頂きたいと思う。

16sai02.jpg

歌入りの楽曲が少ないため、ファンでも好き嫌いが分かれそうな作品であり、購入してガッカリしたという声も聞く。
通常のアルバムの様に何度もリピートして聴く事を前提にすれば、朗読中心のアルバムでは割高感を感じても致し方ないが、コンセプトの明瞭さは桜田淳子のアルバムの中で群を抜いていることは確かだ。

桜田淳子に限らず、歌謡曲というのは恋愛をテーマにした内容が大半を占めているが、中・高校生にとっては、本作に収録された様な日常生活の様々な出来事こそがリアリティを持って共感できた筈で、同じ様な内容の歌詞が食傷気味だった者にとっては、年齢に相応しい桜田淳子を感じ取ることが出来る幸福の一枚では無いだろうか。

Preference Ranking ★★★★★★☆☆☆☆

※上記ランクはアルバム完成度の"評価"では無く、私がどれだけ気に入っているかを示しています。
 又、オリジナル盤に収録された曲のみを対象としており、ボーナストラックの内容は考慮していません。

スポンサーサイト

2012/11/18 (Sun) 01:21
桜田淳子 リイシュー・アルバム ガイド (三色すみれ+10)

三色すみれ +10/桜田淳子
brog154.jpg

Viictor Entertainment VICL-62514

発売日/2007年8月22日
オリジナル盤発売日/1974年3月25日

(1) 三色すみれ
(2) 悲しき16才
(3) シング
(4) 三つの約束
(5) ひとりじゃないの
(6) あなたのひとりごと
(7) 幸せのバラ
(8) はじらい
(9) 禁じられた恋
(10) 水色のハンカチ
(11) 危険な遊び
(12) 森を駈ける恋人たち

<ボーナストラック>
(13) 黄色いリボン ・・・6thシングルA面(1974年4月25日発売)
(14) 気になるあいつ ・・・6thシングルB面
(15) あなたに贈る詩 ・・・「ベストコレクション76」(1975年11月20日発売 2枚組)収録曲
(16) うわさのダニエル ・・・同上
(17) 初恋の散歩道 ・・・同上
(18) もうひとりの私 ・・・同上
(19) 17さいの日記 ・・・同上
(20) 思いやり ・・・同上
(21) 三色すみれ(オリジナル・カラオケ)
(22) 黄色いリボン(オリジナル・カラオケ)

---
(1)(21)・・・ 作詞:阿久悠、作曲:中村泰士、編曲:馬飼野俊一
(2)・・・ 作詞:Kosloff Ira、訳詞:音羽たかし、作曲:Reid Irving、編曲:高田弘
(3)・・・ 作詞・曲:Joe Raposo、訳詩:星加ルミ子、編曲:飯吉馨
(4)(6)(8)・・・ 作詞:阿久悠、作曲:中村泰士、編曲:あかのたちお
(5)・・・ 作詞:小谷夏、作曲:森田公一 、編曲:高田弘
(7)・・・ 作詞:Torre Janice、作曲:Spielmann Fred、訳詩:星加ルミ子、編曲:飯吉馨
(9)・・・ 作詞:山上路夫、作曲:三木たかし、編曲:高田弘
(10)(11)・・・ 作詞:たかたかし、作・編曲:高田弘
(12)・・・ 作詞:山上路夫、作曲:筒美京平、編曲:高田弘
(13)(22)・・・ 作詞:阿久悠、作・編曲:森田公一
(14)・・・ 作詞:阿久悠、作・編曲:森田公一、編曲:馬飼野俊一
(15)(18)(19)・・・ 作詞:竜真知子、作・編曲:穂口雄右
(16)・・・ 作詞:小暮ふみお、作・編曲:柳田ヒロ
(17)(20)・・・ 作詞:橋本淳、作・編曲:柳田ヒロ

brog156.jpg

前作から約2ヶ月後の1974年3月25日にリリースされた、桜田淳子通算4枚目のオリジナルアルバム。
デビューからわずか13ヶ月で4作品という大量リリースとなるが、これは同時期に活躍したどのアイドル歌手よりも早いペースだった様だ。

レコード会社の彼女への期待の表れだったのだろうが、こんな短期間でクオリティの高いアルバムを製作する事など無理な話であり、当然ながら曲の製作がおぼつかず、収録曲の半数をカヴァーで埋合わせている。(前作「淳子と花物語」も同様だった)

ライバルと目されたCBSソニーの山口百恵は、3作目から全曲オリジナルで構成したアルバムをリリースするなど、歌手としての成長・格付けに伴ったアルバムクオリティへのこだわりを見せるのに対し、結果論かも知れないが、ビクターは桜田淳子にその逆を進ませてしまった様に思う。個々の曲の出来が云々という話ではないが、デビュー時からスターだった彼女に対し、質よりも量で勝負しようと考えたレコード会社の姿勢が(今更ながら)不満だ。

尚、次作「16才の感情」は大半をナレーションで構成した企画系アルバムであり、「わたしの青い鳥」以来の全曲オリジナルで構成したアルバムは、1975年3月25日発売の「スプーン一杯の幸せ」まで待たなければならなかった。

brog155.jpg

これまで同様、最新ヒットナンバーの(1)からスタート。花シリーズ第2弾と言われた本曲は、前シングルの二番煎じ的ではあるが、優しくも情熱的な旋律が大変に美しく、清純派だった彼女にピッタリの佳曲。

ケーシィ・リンデンが1960年に歌い(原題:Heartaches at sweet sixteen)、日本ではザ・ピ-ナッツが1961年でカヴァーした(2)は、ザ・ピーナッツ版の訳詩をそのまま使用しつつも、アレンジはむしろこちらの方がオリジナルに近い印象。桜田淳子らしい明るくキュートな曲に仕上がっており、後のライブ等で洋楽カヴァーを得意とした彼女の一面を見ることができる。

セサミストリートの挿入歌で、1973年にカーペンターズが大ヒットさせた(3)は、前半はオリジナルの英語詞、後半は日本語訳の歌詞で構成。まるで中学校の歌唱コンクールの様に拙い英語の発音だが、それがまた微笑ましく愛らしく感じるのはファンの贔屓目だろうか。

中村泰士がアルバム用に製作した新曲(4)、(8)は、一転して60年代の女性歌手が歌っていそうなムードの曲。1969年に森山良子が歌った(9)のカヴァーも含め、選曲したスタッフや中村氏の狙いは今一つ判らないが、切なく美しいメロディーと歌詞の(8)は、捨てがたい良曲だ。

アイドル歌謡の傑作である天地真理と麻丘めぐみのカヴァー(5)(12)は、どちらも原曲が持つ魅力(前者は電子ピアノによる美麗なオカズ、後者はビート感満載のギター&ストリングスが格好良いイントロ...etc)にはやっぱり敵わない。敢えて言うならば、(5)の方が桜田淳子の声質やキャラに合っている気がした。

シングル(1)のB面(6)は、明るい調子のサウンドに、多感期の少女らしいヒステリック気味なフレーズが不思議にハマっており、失恋ソングにも拘らず楽しい出来上がり。

(7)はアニタ・ブライアントが1960年に発表したカントリーソングの名曲(原題:Paper Roses)で、70年代にもマリー・オズモンドやレイ・コニフ・シンガーズがカヴァー。この様な通好みの選曲は、洋楽好きにはポイントが高いだろう。

清潔感溢れるメロディーと、木管楽器・ストリングス・ファズギターの音が一体となって響きわたる(10)は、本アルバムの中で最も魅力的なナンバーだ。少々ませ気味な歌詞の(11)も、トーキングモジュレータやジャズぽいピアノがほんのりとしたコケティッシュさを演出しており、大変面白い曲。どちらとも、高田弘氏が作・編曲を担当しており、前アルバムから続く彼のサウンドメイクの素晴らしさを改めて認識した。

--
<ボーナストラック>
(13)は本アルバム発売後の1974年4月にリリースされた6thシングル。重厚なホーンセクション・裏打ちリズム・1人ユニゾン、2番の歌唱に入る前の深呼吸音等、聴き所満載の傑作で、かの長嶋茂雄氏が選手時代に鼻歌を披露したとの言い伝えがある程にサビのフレーズは有名。本曲でのイメージチェンジが成功し、その後の数年間、桜田淳子は夏のポップスクイーンと呼ばれる様になる。

この曲を境に、メイン作曲家が中村泰士から森田公一に交替していく訳だが、この事は桜田淳子楽曲のイメチェンを図るためというより、当時の中村氏の体調不安が主原因だったのだろう。しかし、歌謡曲にも洗練された欧米の70年代ロック・ポップスの影響が顕著になってきた中、GS残党によるポップグループ出身で、天地真理らをトップアイドルに育てた森田氏の登板は、必然だったのかも知れない。

黄色いリボンのB面(14)に続いて、(15)~(20)は「ベストコレクション76」の3面に収録されていた新録曲。
1st,2ndアルバムのボーナストラックに収録された「ベストコレクション75」と同様、2002年にヴィヴィッド社からCDリリース済みなので、別の機会に紹介させて頂くことにする。

brog157.jpg

前作「淳子と花物語」と同じ方向性なのだから、大して変わり映えしない内容と言って良いかも知れないが、全般的にアンサンブルに勢いがあった前作の方が個人的には好みだ。

本作の場合、古風な曲や予定調和な曲で固められた印象で、新境地にチャレンジさせようとしない製作側の保守的姿勢が少々もどかしく感じる。
 
個々の楽曲にフォーカスすれば、好きな曲も多いのだが、中学を卒業したばかりの桜田淳子には、もう少し元気なイメージのアルバムの方が似合っていたに違いない。

余談ではあるが、本アルバムからジャケットがシングルタイプに変更されており、恒例だった付属のポスターも無くなっている。短期間で好きなアイドルのアルバムを入手できる反面、コストパフォーマンスの下がった商品を手にした当時のファンはどの様な心境だったのだろうか。

Preference Ranking ★★★★★☆☆☆☆☆

※上記ランクはアルバム完成度の"評価"では無く、私がどれだけ気に入っているかを示しています。
 又、オリジナル盤に収録された曲のみを対象としており、ボーナストラックの内容は考慮していません。


2012/10/28 (Sun) 21:14
桜田淳子 リイシュー・アルバム ガイド (淳子と花物語+10)

淳子と花物語 +10/桜田淳子
brog141.jpg

Viictor Entertainment VICL-62513

発売日/2007年8月22日
オリジナル盤発売日/1974年1月10日

(1) 花物語
(2) パイナップル・プリンセス
(3) 秘密のいろ
(4) 17才
(5) わたしの早春賦
(6) 日ぐれの少女
(7) 芽ばえ
(8) ふたりはふたり
(9) のっぽの恋人
(10) ワンワン・ワルツ
(11) 恋のふくらみ
(12) てんとう虫のサンバ

<ボーナストラック>
(13) しあわせの一番星 ・・・「グランド・デラックス」(1974年7月5日発売)収録曲
(14) 恋人たちの港 ・・・同上
(15) 恋はみずいろ ・・・同上
(16) 小さな恋のメロディー ・・・同上
(17) 心の旅 ・・・同上
(18) 友達よ泣くんじゃない( ・・・同上
(19) 学生街の喫茶店 ・・・同上
(20) 個人授業 ・・・同上
(21) 花物語(リミックス) ・・・「わたしの青い鳥 桜田淳子 REMIX & BEST」(1992年12月16日発売)収録曲
(22) 花物語(オリジナル・カラオケ)

---
(1)(3)(8)(22)・・・作詞:阿久悠、作曲:中村泰士、編曲:あかのたちお
(2)・・・ 作詞・曲:Richard M.Sherman、訳詩:漣健児、編曲:あかのたちお
(4)・・・ 作詞:有馬三恵子、作曲:筒美京平、編曲:高田弘
(5)・・・ 作詞:たかたかし、作・編曲:高田弘
(6)・・・ 作詞:阿久悠、作曲:森田公一、編曲:あかのたちお
(7)・・・ 作詞:千家和也、作曲:筒美京平、編曲:高田弘
(9)・・・ 作詞:阿久悠、作曲:中村泰士、編曲:高田弘
(10)・・・作詞・曲:Bob Merrill、編曲:あかのたちお
(11)・・・作詞:桜田淳子、作・編曲:高田弘
(12)・・・作詞:さいとう大三、作曲:馬飼野俊一、編曲:高田弘
(13)・・・作詞:安井かずみ、作曲:筒美京平、編曲:高田弘
(14)・・・作詞:山上路夫、作曲:森田公一、編曲:高田弘
(15)・・・作詞:Pierre Cour、作曲Andre Popp、編曲:あかのたちお
(16)・・・作詞:Gibb Barry Alan Gibb、作曲:Gibb Maurice Erest、訳詞:山上路夫、編曲:高田弘
(17)・・・作詞・曲:財津和夫、編曲:あかのたちお
(18)・・・作詞:阿久悠、作曲:鈴木邦彦、編曲:あかのたちお
(19)・・・作詞:山上路夫、作曲:すぎやまこういち、編曲:あかのたちお
(20)・・・作詞:阿久悠、作曲:都倉俊一、編曲:高田弘
(21)・・・作詞:阿久悠、作曲:中村泰士、編曲:米光亮

brog142.jpg

1974年初頭に発売された桜田淳子のサードアルバムは、やや旧時代的な歌謡メロや女性コーラスを極力取り止め、ストリングアンサンブルを中心に、ロック風なギターフレーズも取り入れる等、今まで以上にポップで垢抜けた作品に仕上がった。
また、オールオリジナルで構成されていた前2作と打って変わって、本作では収録曲中半数の6曲がカヴァーという構成になっているところも特徴的だ。

カヴァー曲を取り入れるのは、その歌手にとってはリスクが伴う作業で、古い楽曲を斬新なアレンジで焼き直し、あたかも自分の曲の様に表現できれば大成功だが、対象が同時代の曲だった場合等は、完成度の高いオリジナル楽曲と比較されるが故、凡庸な印象を持たれることも多い。

彼女自身「色んなタイプの曲を歌うことで可能性を追求されていたのでは」と、ロングインタビュー(ライナー参照)で語っているが、むしろアルバム製作コスト・期間の圧縮というレコード会社におけるメリットを優先した結果と思えてならない。

そんな制約がある中でも、スタッフが知恵を絞り、なかなか聴き応えのある作品に仕立てたのではないだろうか。

brog138.jpg

<オリジナル盤収録曲>
オープニングの(1)は、初のオリコンベスト10入りを果たした彼女の代表曲の一つ。前作に収録された「淳子の花物語」に歌部分を加え、セリフの長さ・テンポのバランスを調整し、完成度を高めている。

米国出身の歌手アネット・ファニセロが1960年に歌い、1961年に田代みどりが日本語でカヴァーした(2)は、南国ムードたっぷりな古い原曲を70年代ポップス風に新調したアレンジが格好良く、本アルバムのカヴァー曲の中では出色の出来だ。桜田淳子の明るいキャライメージともピッタリ合っており、もはや彼女のオリジナル曲と言って良いほど新鮮。
年代層によるかも知れないが、彼女と同世代のリスナーであれば、オリジナルを凌駕した印象を持つのではないか。

中村泰士氏提供の(3)は、前2作でも時折見られた純和風歌謡であるが、本アルバムの中ではやや浮いてしまっている印象がする。この頃になってくると中村作品と桜田淳子の成長とのギャップを感じるのだが、その辺については、また別の機会に。

(4)は南沙織が1970年に大ヒットさせたデビュー曲のカヴァー。アレンジやキーは原曲をほぼ踏襲しており、元来の歌詞・メロディーの良さも相まって、オリジナルと比較してもさほど遜色ない。低音域がほとんど歌えていないのはご愛嬌だが、それが却って大人の曲を背伸びして歌っている様なリアリティを醸し出し、思わず心をくすぐられてしまう。

季節の変わり目と少女の成長をオーバーラップさせた歌詞と、キャッチーなメロディーの組み合わせが素晴らしい(5)は、(2)と共に本アルバムのベストトラック。高田弘氏が手がけるストリングスのオブリガードも健在で、地味めなタイトルをもう少し工夫すれば、シングルカットしても十分にヒットしたと思わせる傑作だ。

(6)は、自身がレギュラー出演したドラマ「てんつくてん」(1973年NTV)挿入曲のカヴァーで、70年代の懐かしい夕刻の情景が瞼に浮かんでくる様な佳曲。本来ならば、ドラマにレギュラー出演していた桜田淳子や森昌子が歌ってしかるべき曲なのに、どういう訳か笠井マリという新人歌手のデビューシングルのB面に収録された。

麻丘めぐみのデビュー曲をカヴァーした(7)は、原曲よりアップテンポでエコーも控えめだが、初期麻丘めぐみ楽曲の過剰とも思えるエコーが生み出す独特の浮遊感が失われており、余りピンと来ない。
続く日本版「電話でキッス」風な(8)と「花物語」のB面(9)は、この時期多く採用されたボーカルのオーバーダブ手法を用いた曲。

パティ・ペイジの1958年ヒット曲のカヴァーである(10)は、女性コーラスと桜田淳子がユニゾンしており、どちらがメインボーカルなのか良く判らないという、実験的(?)な作品だ。あきらかに淳子が歌っていない箇所があったり、女性コーラスと歩調していない箇所があったりと、完成度もイマイチで、本アルバムに収録した意図も良く判らないが、一度聴くと忘れられないインパクトはある。

桜田淳子が作詞を担当した(11)がB面のハイライトだろうか。メルヘンチックな歌詞も、それに見合ったメロディーも実に愛苦しい。ハニカミながらレコーディングする彼女の姿が目に浮かぶような微笑ましい一曲。

ラストナンバーは、1973年に大ヒットしたチェリッシュでお馴染の(12)。悪くは無いのだが、オリジナルのイメージが強すぎて、カヴァーとしては凡庸な印象を受けた。桜田淳子自身、この歌をレコーディングしていた事を全く覚えてないそうだ。

<ボーナストラック>
ボーナストラックに収録された(13)~(20)は、1974年7月5日に発売された初のベストアルバム「グランド・デラックス」のB面から。

一部を除き、ほぼ同時期にヒットした作品のカヴァーで、浅田美代子(13)、天地真理(14)、ポール・ポーリア(15)、ビージーズ(16)、ザ・チューリップ(17)、森田健作(18)、ガロ(19)、フィンガー5(20)と、洋邦もジャンルも問わないバラエティ豊かなラインアップだ。
いずれの曲も独自アレンジを施しており、オリジナルと比較しながら聴くのも一興。
桜田淳子が歌っても違和感が無い(13)や、逆に違和感が楽しい(15)(17)(19)など感想は様々だが、リスナーによって好き嫌いの差が激しそうなので、コメントは差し控えよう。

これらの曲が今回のボーナストラックとして収録された理由は、オリジナルフォーマットにカヴァー曲が多い為だと思うが、私的には続けて聴くのをお勧めしない。オリジナルアルバムとベストアルバムのプラスαはコンセプトが全く違うので、あくまで別物として捉えないと「淳子と花物語」の良さを見失うだろう。

brog139.jpg

以上の様に、A面については申し分ないほど充実した曲が集まった。
CD以前のアルバムは、B面を聴くためにレコードをひっくり返す煩わしさがあって、どこのレコード会社もそれが判っていたためか、A面に売れ筋の曲を収録し、B面は凡庸な曲を配置する傾向があった様に思う。

残念ながら本アルバムもやや同じ傾向にあり、A面で高揚した気分をB面でキープすることは出来なかったが、その点を差し引いても、時代の先端を行くポップス歌手への成長が垣間見える、キュートで楽しい作品群だ。

尚、アルバムジャケットは裏面の方が良いと思うのだが如何だろうか?

Preference Ranking ★★★★★★★☆☆☆

※上記ランクはアルバム完成度の"評価"では無く、私がどれだけ気に入っているかを示しています。
 又、オリジナル盤に収録された曲のみを対象としており、ボーナストラックの内容は考慮していません。

brog140.jpg


2012/10/08 (Mon) 16:01
桜田淳子 リイシュー・アルバム ガイド (わたしの青い鳥+8)

わたしの青い鳥+8/桜田淳子
brog119.jpg

Viictor Entertainment VICL-62512

発売日/2007年8月22日
オリジナル盤発売日/1973年9月25日

(1) わたしの青い鳥
(2) 人形の部屋
(3) 淳子の花物語
(4) あなたの瞳私の瞳
(5) 鳩のいる広場
(6) 気になる男の子
(7) ボーイフレンド
(8) みどりの少女
(9) 妖精のつばさ
(10) 恋人になって!!
(11) 赤い砂時計
(12) 素敵な冬休み

<ボーナストラック>
(13) 出来事 ・・・「ベストコレクション75」(1974年12月5日発売 2枚組)収録曲
(14) もしも僕の背中に羽根がはえていたら ・・・同上
(15) 風がはこぶ愛 ・・・同上
(16) 小さな日記 ・・・同上
(17) 木の葉のベッド ・・・同上
(18) 幸せの鐘が鳴る ・・・同上
(19) わたしの青い鳥(リミックス) ・・・「わたしの青い鳥 桜田淳子 REMIX & BEST」(1992年12月16日発売)収録曲
(20) わたしの青い鳥(オリジナル・カラオケ)

---
(1)(5)(9)(10)(12)(20)・・・作詞:阿久悠、作曲:中村泰士、編曲:高田弘
(2)(3)・・・作詞:阿久悠、作曲:中村泰士、編曲:あかのたちお
(4)(7)・・・作詞:山上路夫、作曲、編曲:森田公一
(6)(8)・・・作詞:たかたかし、作曲、編曲:高田弘
(11)・・・作詞:林春生、作曲、編曲:馬飼野俊一

(13)(18)・・・作詞:林春生、作曲、編曲:高田弘
(14)・・・作詞、作曲:西岡たかし、編曲:あかのたちお
(15)・・・作詞:さいとう大三、作曲:R.Lehtinen、編曲:高田弘
(16)・・・作詞:原田晴子、作曲:落合和徳、編曲:あかのたちお
(17)・・・作詞:さいとう大三、作曲、編曲:高田弘
(19)・・・作詞:阿久悠、作曲:中村泰士、編曲:米光亮

brog125.jpg

同名タイトルの3rdシングルをフィーチャーしたデビュー2枚目のアルバムは、鳥・花といったキーワードを随所に織込んだメルヘンチックな歌詞と、明るいサウンドに乗せた元気一杯の歌声で、(初期)桜田淳子のイメージを確立した作品。

中村泰士氏によれば、伸びやかな声質を身に付けるために、少し鼻にかけた歌唱法を取り入れたとの事だが、言われてみればその様に聴こえなくもない。前作で見せた、たどたどしいながらも甘美だった歌声とは異質な感じがするが、どちらが好みかは意見の分かれるところか。

各曲に目を向ければ、女性コーラスによる"パヤパヤスキャット"や、「タンタタン タッ タッ」という休符交じりのリズムを使用した曲が多いためか、同じ様な曲ばかりに聴こえてしまい、アルバムとしてのバランスに少し欠いている気がする。
前作からたった3ヶ月後のリリースを目指した事で、製作時間が十分取れなかった可能性もあり、後に同じスパンで発売した3作目「淳子と花物語」と4作目「三色すみれ」にカバー曲が多く収録されている事実は、短期間でのアルバムリリースに苦慮した結果なのだろう。

ただ、顔ぶれ豊かな作家陣による個々の楽曲と、それらに真っ直ぐ向き合った桜田淳子の歌声が、聴けば聴くほど存在感を増してくる、そんな印象のアルバムである。

brog126.jpg

<オリジナル盤収録曲>
オープニングを飾るのは、桜田淳子の代表曲として最も認知度の高い3rdシングル(1)。
前作・本作の様に、ヒット中の曲をトップに配置するパターンは(企画アルバムの「16才の感情」を除けば)7作目の「わたしの素顔」まで続いた。

「花物語」の原曲として知られる(3)は、歌った本人も記憶に無いという朗読曲。ライナーによれば当時のプロデューサーがこの朗読を大変気に入り、歌唱部分を加えてシングル化したとの事。
歌が無い上にセリフが入るタイミングが少し早い等、シングルverに馴染んだ耳ではどうしても未完成な出来に感じてしまうが、リアルタイムで時系列に聴いた方は、どの様な感想を抱かれたのだろうか?

その他、年頃の少女へ変貌して行く気持ちを明るく歌う(2)や、難解?な歌詞と跳ねるようなリズムが面白い(5)等の阿久・中村コンビ作品を中心に、森田公一氏、馬飼野俊一氏が初めて曲を提供しているところにも要注目。

森田公一氏作の(4)(7)は、さすがのポップセンスを感じる佳曲で、シングルを除けば本作のベストトラック。
他の曲と異なり女性コーラスは一切導入せず、ドラムやギターの細かく刻んだリズムでサビ部分を盛り上げる前者、ボーカルのオーバーダブを用いて深いエコー感を演出した後者など、アレンジの工夫感が素晴らしい。

名アレンジャーとして、初期の桜田淳子作品に多大な貢献をした高田弘氏は、本作でもその手腕を大いに発揮している。自ら作曲した(6)も良いが、本作で最もテンポ良くパワフルな演奏のラストナンバー(12)に、こんな曲も作るよという彼のアレンジャーとしての懐の深さを感じた。
個人的には、(12)の様な快活な曲で締めくられるアルバムは大変好みである。

<ボーナストラック>
(13)~(18)は、「ベストコレクション75」の4面からの転録。前作のボーナストラックに収録された同アルバムの曲も良いのだが、本作に収録された曲はもっと素晴らしい。ベストコレクションシリーズは別途取り上げる予定のため、今回も割愛する。

brog127.jpg

最初はどこか取っ付き難いアルバムだと思っていたが、個々の楽曲の良さが判る様になるにつれて、初期桜田淳子の明るく純粋無垢な歌声とともに、何とも愛おしく感じてきたのだから不思議な作品である。

森田公一氏提供作品に大ブレイクを果たした一年後の可能性を感じさせ、また、彼女の類稀なアイドルとしての個性が確立されたアルバムという点で、70年代歌謡界にとっても重要な作品だと思うのは、些かオーバーだろうか。

製作期間3カ月以内という制約の中、全曲オリジナルで勝負したスタッフにも敬意を表し、星六つとした。

Preference Ranking ★★★★★★☆☆☆☆

※上記ランクはアルバム完成度の"評価"では無く、私がどれだけ気に入っているかを示しています。
 又、オリジナル盤に収録された曲のみを対象としており、ボーナストラックの内容は考慮していません。

brog128.jpg

2012/09/13 (Thu) 00:49
桜田淳子 リイシュー・アルバム ガイド (そよ風の天使+9)

そよ風の天使+9/桜田淳子
brog73.jpg

Viictor Entertainment VICL-62511

発売日/2007年8月22日
オリジナル盤発売日/1973年6月25日

(1)天使の初恋     
(2)ちいさな花の恋
(3)乙女の祈り     
(4)姉さんのお嫁入り
(5)よせがき     
(6)虹のほほえみ
(7)天使も夢みる
(8)若草の夢
(9)天使の冒険
(10)わたしの千羽鶴
(11)涙はたいせつに
(12)足長おじさん

<ボーナストラック>
(13)16才の夏 ・・・「ベストコレクション75」(1974年12月5日発売 2枚組)収録曲
(14)悲しき雨音 ・・・同上
(15)恋のフィーリング ・・・同上
(16)青いカナリヤ ・・・同上  
(17)シンデレラ ・・・同上
(18)北風の町 ・・・同上
(19)天使も夢みる(リミックス)・・・「わたしの青い鳥 桜田淳子 REMIX & BEST」(1992年12月16日発売)収録曲
(20)天使も夢みる(カラオケ)  
(21)天使の初恋(カラオケ)

---
(1)~(13)、(20)、(21)・・・作詞:阿久悠、作曲:中村泰士、編曲:高田弘
(14)・・・作詞、作曲:John Gummoe 、訳詩:岩谷時子、編曲:あかのたちお
(15)・・・作詞:阿久悠、作曲:中村泰士、編曲:馬飼野康二
(16)・・・作詞、作曲:V.C.Fiorino、訳詩:井田誠一、編曲:高田弘
(17)・・・作詞:みなみかずみ、作曲:Paul Anka、編曲:高田弘
(18)・・・作詞:さいとう大三、作曲、編曲:高田弘
(19)・・・作詞:阿久悠、作曲:中村泰士、編曲:米光亮

brog70.jpg

1973年2月25日に「天使も夢みる」で鮮烈デビューを果した、桜田淳子のファーストアルバム。

全曲を阿久悠・中村泰士・高田弘が手がけた豪華な作品集で、当時15才になったばかりの彼女の持つイメージ(天使"="幼さの残る清純さ")に合わせた、優しげで可愛らしい印象のアルバムである。

サウンド自体は非常にシンプルで、ドラムやコーラスの音を極力抑え、ベースと桜田淳子のボーカルを強く押し出した音作りが特徴的だ。1973年という時代を考慮しても少し古臭いアレンジが多く、全盛期(75年~76年)の彼女を好むファンには物足りない内容かも知れない。
しかしサウンドがシンプルな分、桜田淳子の清涼感のある歌声が生々しく響き、まるで耳元で囁かれている様に聴こえてくる訳で...もう堪らないほど魅力的だ。

メルヘンチックさと純朴さが交錯する歌詞や、流麗なストリングスも心地良く、ヒーリング効果バツグンな(初期)桜田淳子ワールド全開の作品集である。
また、彼女の楽曲を歴史的な切り口で楽しみたいファンにとっても、マストアイテムであることは言うまでもない。

brog71.jpg

<オリジナル盤収録曲>
本アルバムの1ヶ月前に発売された2ndシングル(1)がトップを飾る。
情緒的なメロディーに乗せた、アンデルセン童話の様な歌詞が可愛らしい(2)。
好きな男子の家の周りをソウソワしながら彷徨くという歌詞の(3)は、水辺に咲いた花を自分自身に例えた(2)と合わせると、後の「花物語」と同じ世界が完成する。
但し「花物語」に見られた悲壮感はかけらも無い、とても明るい曲だ。     

(5)は中学のクラスメートから貰った"よせがき"をテーマにした朗読。阿久悠氏にしては稚拙な表現が少し気になるが、ファンにはお馴染みの親友の名前が登場する等、中々微笑ましい。
ファンの間でも人気が高い2ndシングルのB面(6)と1stシングルの(7)は、迫力のあるベース音に相反した"ふんわりとした歌声"が疲れを癒してくれる、文句なしの名曲。
(8)は一時代前の歌謡曲といった風情だが、ラストに突然鳴り響くリバーブの効いたギター音が印象的だ。

転調するリズムが格好良いポップチューンの(9)は、元気一杯の歌詞が彼女のイメージにピッタリな傑作。演奏時間が短いせいか、繰り返し聴きたくなる余韻感も良い。曲の魅力に加え、タイトルに"天使"の冠が付いていることから、(1)と共にシングル候補だった可能性もありそう。
(11)は、初期ライブでラストソングとして定番だった名曲。ライブではスローバラード風な演奏と涙の歌唱が感動的なシーンを演出するが、本アルバムではテンポ良くさわやかに歌っており、曲の良さを再認識する事ができた。
(9)と(11)は本作のハイライトであり、この2曲だけでも十分に聴く価値があるのではなかろうか。

最後を飾る(12)はデビュー曲(7)のB面。パーカッション・フルート・ハーモニカ等の楽器がふんだんに使われた厚みのあるサウンドが魅力的で、14才の少女じゃなきゃ歌えないファーザー・コンプレックス風な詞も、既に中年期を迎えた短足おじさんの自分でもドキドキさせられる(笑)。

<ボーナストラック>
(13)~(18)は、注目すべきベスト盤「ベストコレクション75」の3面からの転録。ベストコレクションシリーズは、ベスト盤でありながら、2枚目(3面・4面)はすべて新録という贅沢な仕様。
1枚目の既発表曲が他のアルバム収録曲と重複するため、単独リイシューしなかったと思われるが、オマケで語るのは勿体無さ過ぎる程に良曲揃いの傑作アルバムなので、本ブログではオリジナル盤として別途紹介したいと思う。(VIVID社のクローンユアメモリーズシリーズでCD化済み)

brog72.jpg

歌唱力も表現力も未熟とか、そんな事はどうでも良いと思えるくらい、初々しい桜田淳子が織り成す世界に思わず心を奪われてしまう本アルバム。
ライブ盤も合わせて20枚以上リリースされた彼女のアルバム群の中で、私が疲れている時に耳を傾けるのは、この作品である場合が多い。
大変に好みではあるが、何度か登場する童謡調の曲がやや蛇足的に感じたので、星7つとした。

Preference Ranking ★★★★★★★☆☆☆

※上記ランクはアルバム完成度の"評価"では無く、私がどれだけ気に入っているかを示しています。
 又、オリジナル盤に収録された曲のみを対象としており、ボーナストラックの内容は考慮していません。

brog74.jpg

| ホーム |

 ホーム  » 次のページ


あわせて読みたい ページランク表示用ブログパーツ E-PageRank
リンクが自動増殖オートリンクの登録はこちら by オートリンクネット
[PR]裏情報暴露大公開します ネットで儲ける時代